<   2005年 11月 ( 3 )   > この月の画像一覧

2005年 11月 07日
かなり重要!?塗装の「艶」
テクニックヒントといいながら、これまでMDプリンタの話に終始してしまったのですが、今日はちょっと指向を変えて、もっとベーシックな部分である「塗装」の話題です。

タイトルの通り、今日の話題は車体塗装の「艶」について。バス以外のモデルジャンルでは当然の知識になるかもしれませんが・・・
バス模型に限らず、鉄道模型でも、日本のモデルシーンを見ていますとどちらかと言うとつや消しのマット仕上げ、せいぜい半艶で仕上げられることが多い、見方を変えればそういった仕上げが好まれる傾向が強いように思います。

ただ、実物のバスを見てみますと、最近の実車では塗装や塗料技術の進歩で相当きれいな状態が保たれている車が多いのですが、ちょっと前であれば褪色が進み、非常に色あせたバスが結構な数走っていました。逆に新車であれば眩しいほどの艶を放ち、さらに車体再生を受けたりすると、新製時よりも塗料技術が進歩していて新車の頃よりもぎらぎらと輝いた姿になったりする車もいました。

かく言う私もこれまではほとんどの場合、深く考えず半光沢のクリアーをデカール保護をかねて吹き付けて仕上げてきたのですが、どうしてもこの「半光沢」では実車と印象が違ってしまう車があったので、今回はそんな車体の「艶」に少し拘ってみた作例をご紹介します。

b0059756_23115636.jpg

画像は右から光沢、半光沢、つや消しを仕上げに吹いてみた例です。もともと使用しているカラーは全部一緒、デカールに関しては一番左の車だけ褪色が進んだような色合いをデカールで再現した上につや消しを吹いて見ました。ご覧のとおり、特につや消しでは全く異なった色合いになっていることが分かります。ちなみに一番右は車体再々生を受けたばかりの車を再現すべく思い切り艶を出し、真ん中の車両は新製直後の姿の再現ですが年式が古いため半光沢で仕上げてみました。
つや消しの車はさすがにちょっと褪せすぎ!?と言う気もしますが、この上から半光沢をもう一度吹くとどんな色になるのか、試してみたくもあったりします。

b0059756_23165813.jpg

こちらも手前は光沢、奥の2台はつや消しの仕上げです。手前の車両は本来メタリックグリーン塗装なのですが、このサイズでメタリックグリーンを再現すると粒子が荒れすぎてしまうので、光沢を吹いてギラギラ感を出してみようと言う意図で光沢を吹いています。
それに対し、新潟交通の5Eは、グループ子会社に移籍後の姿を再現しているのですが、実車を見ると赤を中心に見事なまでの褪色ぶりを見せている車が多いので、このニュアンスを出したくてつや消しに、そして奥の川崎市バスも、褪色に弱いのか、非常に褪色した車が多かった旧塗装を再現しているので、つや消しを吹いてみた作例です。

b0059756_23183466.jpg

手前の東急バスは光沢、奥の新潟交通観光バスはつや消し。銀は同じカラーですが相当ニュアンスが違って見えます。ちなみに帯内の金色文字はデカール作成時点から使用している金のリボンが違うこともあり、ここのニュアンスの違いも出すことは出来ました。

と、駄作の数々を製作途中でご紹介しましたが、意外と塗装の最後の艶でモデルの印象が大きく変わることがお分かりいただければと思います。つや消しはどちらかと言うと色を再現すると言うより、「ウェザリング」の一環と言う捕らえ方をするのもいいのではないかと思います。

ちなみにつや消しは、湿度の高い夜に吹いたせいもあり、当初のもくろみ以上にマット、と言うか白っぽく仕上がってくれたのは偶然の産物ながらいい色になってくれました。

こんなところにも拘ってみると、より活き活きとした、見ごたえのあるバスモデルを作ることが出来るのではないかな~と思った次第です。
[PR]

by atbmodels | 2005-11-07 23:23 | バスモデルテクニック
2005年 11月 07日
MDプリンタの深遠なる可能性と不安
このブログでは、MDプリンタを使って出力したカラーチャートのご紹介と、その前段のMDプリンタの原理について、簡単にではありますがご紹介させていただきました。
http://atbmodels.exblog.jp/3687555/
この投稿に画像を追加しました。通常のカラー印刷をかけた場合と、白黒原稿から単色印刷を繰り返して印刷した場合の差がお分かりいただけるかと思います。

その前のカラーチャートと、前回の「前段の話」をあわせてみていただきますと、逆に言えば「MDプリンタでドットレスで出せるカラーは限定される」ということもお分かりいただけると思います。出力できる色が限定されるのはプリンタとしては明らかに機能制約に思われるのですが、ただMDプリンタには他のプリンタには出来ない、そして模型向けデカール製作では欠かすことの出来ない「Only One」の機能があります。

それが「白」を「印刷」することができる点、それからメタリック色を印字できる点でしょう。

特に白は、インクジェットでは、ベースの紙が白であることを前提に白は印刷しないことで再現しているため、デカールのように透明なものの上に『白』が印字できると言うのはMDプリンタと同じ原理の沖電気のマイクロライン7050Cシリーズぐらいではないでしょうか。

聞くところでは、白とメタリックは液体インクでは固まりやすかったり、粒子が大きかったりするためにノズルに詰まりやすくなり、導入が難しいと言うような話を聞いたことがあります。その点乾式のインクリボンを転写するMDシリーズにとってはこの色再現は絶対的な強みであり、そして模型デカールには欠かすことの出来ない機能です。

以下はメーカーが推奨しない使用方法ですので、各自の責任で内容をお読み下さい。

そして、純正のインクリボンだけでなく、実はMDプリンタでは一部の同規格のワープロ用インクリボン、それから沖電気のマイクロラインシリーズ向けのインクリボンも、カートリッジに手を加えることで使用することが出来ます。このラインナップに、アルプス純正ではない「特色レッド」「特色グリーン」「特色ブルー」や、メタリックではない、下地を透過する「シルバー」や「ゴールド」のインクリボンが存在するため、これらも使用すれば、MDプリンタを使ったドットレス印刷で再現できる色は飛躍的に増加します。(先日のカラーチャートではこれらのカラーも使用しています)

得意な色、苦手な色がある点は先だって記したとおりですが、得意な色になりますと非常に微妙な色の違いもドットレスで再現することが可能です。
b0059756_23541484.jpg
b0059756_23544621.jpg

この製作中の2台の東急バス5E、左右の車両で赤の色が違うことがお分かりいただけるかと思います。右の車は新製直後の鮮やかな赤を、左の車両は使い込まれた、若干退職が進んだ赤を再現して見た例ですが、同じ赤でも、掛け合わせるインクを変えることで、ここまで細かい再現が可能になるわけです。

b0059756_2356514.jpg

そしてこちらも製作中の南越後観光のRP80ですが、東急とはインクのかけ合わせを変えて、実車どおりより「朱色」によった赤を再現しています。また、側面の金文字も、東急バスではアルプス電気の「メタリックゴールド」を使って際立たせているのに対し、こちらの作例では白→黄色→ワープロ用ゴールド」と3色の印字を重ね、きらきらと輝きすぎない金を再現してみました。

いずれも原稿はすべて白黒で、印刷の際に使うインクを変えることで、こうした色再現をしています。MDプリンタはこれだけ繊細な再現が可能で、様々な可能性を秘めたプリンタであることがお分かりいただけるかと思います。

ただ、残念なことに現在発売されているMDプリンタはMD5500のみ、しかもメーカー直販のみと、購入に際し非常にハードルが高くなっています。さらに沖電気のマイクロライン7050Cも生産中止、ワープロにいたっては果たしてどの程度のユーザーがいるのやら・・・といった状況です。今後、こうしたサプライ品、とりわけ「命」ともいえるインクリボンがどの程度安定して供給されるのか、非常に不安は大きいものがあります。どちらにしても、「先の明るい」技術ではないのです。

個人的に思うのは、恐らくメーカー側ではこうした需要があることすら把握していないのではないか、ということ。これが一番の不安であり不満でもあるわけです。出来ることならメーカーさんに直談判して、このプリンタ技術がどれだけ優れていて、我々のホビーシーンに不可欠なものになっているのか、と言うことをお伝えしたいぐらいです。

最後の画像の車両の正面のエンブレム、これこそMDプリンタでなければ表現できない所だと思います。私の腕ではなくて、プリンタの性能のおかげで模型のレベルが格段に上がっているということ、このプリンタの性能がいかに秀逸な物であるか、と言うことを皆様にも分かっていただければ、非常に嬉しいです。

MDについては、今後も折を見て色々な話題を掲載したいと思います。
[PR]

by atbmodels | 2005-11-07 00:07 | バスモデルテクニック
2005年 11月 04日
毒を喰らわば…越後交通小国車庫
本当に申し訳ありません。どのプロトタイプアルバムを開いても新潟だらけで・・・こうなったら毒を喰らわば皿、いや机の足まで~ぐらいのつもりで、諦めて新潟シリーズで行こうかと思います・・・

今日ご紹介するのは越後交通(越後柏崎観光バス)の小国車庫です。

b0059756_23341863.jpg

夜明け間近の小国車庫。静かな時間が流れます。車庫とは言うものの小型の車両が2台留め置かれているだけで、実質的には折り返し所の雰囲気。上屋はなく、画面では入っていませんが右側に小さな小屋というか、正装用具などを置く建物があるだけです。白熱灯の構内灯が庫内をかすかに照らし、非常によい雰囲気をかもし出しています。

b0059756_23381867.jpg

明るくなった時間に撮影した小国車庫。これは折り返し便が発車を待つシーンですが、本当にローカルバスの原風景のような、こじんまりとした上品な美しさを持つ風景でした。

こんなシーンであれば比較的ジオラマなどでも製作は容易かもしれません。箱庭のような美しい景色でしたので、是非「箱庭」を作ってみたいものですね。
[PR]

by atbmodels | 2005-11-04 23:41 | ジオラマ参考資料