2005年 12月 16日
車両だけがバスではない・・・消え行く「施設」たち
久しぶりの更新になりますが、車両に引き続きこちらも新潟ネタです。
今日ご紹介する2つの物件!?どちらも残念ながら現存しません。

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新潟交通観光バスの三川営業所。まさにジオラマのような、歴史を感じずにはいられない風情でしたが、この11月末で隣の津川営業所に吸収される形で閉鎖されてしまいました。

ただ、鉄道の駅で隣り合わせの津川と三川に営業所がそれぞれあることは、今のご時世を考えれば逆に不思議な感じもしていましたので、ついにこの日が…という気もしなくもありません。
また津川所属の一部車両には三川持ちの路線の方向幕も入っていたりしたので、自然といえば自然な流れなのかもしれません。

せめてこうして記録を残せたことは良かった、と思うべきでしょう。

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こちらは越後交通の出雲崎車庫。ご覧の通り日本海をバックに見事なロケーションの中、見事な造型の上屋があったのですが、こちらも撮影から数ヶ月後にまるごと撤去されてしまったそうです。北国では結構見られるこうした上屋でしたが、実はかなりの維持補修費用がかかるということで撤去される例が最近非常に多くなっています。
屋根の内側の造形には本当に美しさを感じました。

バス車両だけでなく、こうした関連施設も時代の流れとともに変化をして行ってしまいます。車両以上に記録が少ない部分と思われますが、模型という観点からも、またバスの歴史記録という観点からも、きちんと意識して記録しておきたい分野です。

越後交通の小千谷営業所を撮影していなかったことがきっかけで、こうしたことを強く意識するようになりました。味のある、昔ながらの建物だったのですが、先の新潟県中越地震で姿を消してしまいました。返す返す悔やまれる記録漏れでした…
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# by atbmodels | 2005-12-16 23:30 | ジオラマ参考資料
2005年 12月 10日
停車時には必ず必要
こちらのブログへの投稿は久しぶりになりました。

さて、先日発売されたトミーテックの「鉄道コレクション」その出来はバスコレ同様非常に高く、低価格でこれだけの製品が出来るものかと心から感心しました。買うつもりはなかったのにまんまと購入してしまい、なんだかトミーテックの思う壺、と言う気もしてちょっと悔しかったりした訳ですが、そのまま引き下がる!?のも癪に障る!?ので作ってみたのがこの小さなパーツです。

鉄道コレクションにはディスプレー用のレールが付いていまして、そのレールには流転防止用の輪留めもついているのですが、その輪留めに着色、小さく切断してバスコレに転用したのがこの例です。
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本来バスは車庫などに長時間停車する際にはこの輪留め(会社によっては輪留め、歯止め、パンコ・・・等々色々な呼び方があるようですが)をタイヤに装着しなければならないことになっている会社がほとんどなはずです。多くの場合このように黄色に着色されていて、会社によっては手書きで社番が記されていたりします。

がんばって社番も書いては見ましたが、きれいな字にはなりませんでした・・・さすがに厳しいですね。米粒に字を書いたりする方がいらっしゃるようですが、そのような方に社番入れはお願いしないと難しいようです。。。

でも、思ったよりも存在感のあるパーツかもしれません。鉄道コレクションの一部をバスコレに転用できたことで、鉄道コレクションに安易に手を出してしまった自分を少し納得させる理由にはなったと思います。
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# by atbmodels | 2005-12-10 23:45 | バスモデルテクニック
2005年 11月 07日
かなり重要!?塗装の「艶」
テクニックヒントといいながら、これまでMDプリンタの話に終始してしまったのですが、今日はちょっと指向を変えて、もっとベーシックな部分である「塗装」の話題です。

タイトルの通り、今日の話題は車体塗装の「艶」について。バス以外のモデルジャンルでは当然の知識になるかもしれませんが・・・
バス模型に限らず、鉄道模型でも、日本のモデルシーンを見ていますとどちらかと言うとつや消しのマット仕上げ、せいぜい半艶で仕上げられることが多い、見方を変えればそういった仕上げが好まれる傾向が強いように思います。

ただ、実物のバスを見てみますと、最近の実車では塗装や塗料技術の進歩で相当きれいな状態が保たれている車が多いのですが、ちょっと前であれば褪色が進み、非常に色あせたバスが結構な数走っていました。逆に新車であれば眩しいほどの艶を放ち、さらに車体再生を受けたりすると、新製時よりも塗料技術が進歩していて新車の頃よりもぎらぎらと輝いた姿になったりする車もいました。

かく言う私もこれまではほとんどの場合、深く考えず半光沢のクリアーをデカール保護をかねて吹き付けて仕上げてきたのですが、どうしてもこの「半光沢」では実車と印象が違ってしまう車があったので、今回はそんな車体の「艶」に少し拘ってみた作例をご紹介します。

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画像は右から光沢、半光沢、つや消しを仕上げに吹いてみた例です。もともと使用しているカラーは全部一緒、デカールに関しては一番左の車だけ褪色が進んだような色合いをデカールで再現した上につや消しを吹いて見ました。ご覧のとおり、特につや消しでは全く異なった色合いになっていることが分かります。ちなみに一番右は車体再々生を受けたばかりの車を再現すべく思い切り艶を出し、真ん中の車両は新製直後の姿の再現ですが年式が古いため半光沢で仕上げてみました。
つや消しの車はさすがにちょっと褪せすぎ!?と言う気もしますが、この上から半光沢をもう一度吹くとどんな色になるのか、試してみたくもあったりします。

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こちらも手前は光沢、奥の2台はつや消しの仕上げです。手前の車両は本来メタリックグリーン塗装なのですが、このサイズでメタリックグリーンを再現すると粒子が荒れすぎてしまうので、光沢を吹いてギラギラ感を出してみようと言う意図で光沢を吹いています。
それに対し、新潟交通の5Eは、グループ子会社に移籍後の姿を再現しているのですが、実車を見ると赤を中心に見事なまでの褪色ぶりを見せている車が多いので、このニュアンスを出したくてつや消しに、そして奥の川崎市バスも、褪色に弱いのか、非常に褪色した車が多かった旧塗装を再現しているので、つや消しを吹いてみた作例です。

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手前の東急バスは光沢、奥の新潟交通観光バスはつや消し。銀は同じカラーですが相当ニュアンスが違って見えます。ちなみに帯内の金色文字はデカール作成時点から使用している金のリボンが違うこともあり、ここのニュアンスの違いも出すことは出来ました。

と、駄作の数々を製作途中でご紹介しましたが、意外と塗装の最後の艶でモデルの印象が大きく変わることがお分かりいただければと思います。つや消しはどちらかと言うと色を再現すると言うより、「ウェザリング」の一環と言う捕らえ方をするのもいいのではないかと思います。

ちなみにつや消しは、湿度の高い夜に吹いたせいもあり、当初のもくろみ以上にマット、と言うか白っぽく仕上がってくれたのは偶然の産物ながらいい色になってくれました。

こんなところにも拘ってみると、より活き活きとした、見ごたえのあるバスモデルを作ることが出来るのではないかな~と思った次第です。
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# by atbmodels | 2005-11-07 23:23 | バスモデルテクニック
2005年 11月 07日
MDプリンタの深遠なる可能性と不安
このブログでは、MDプリンタを使って出力したカラーチャートのご紹介と、その前段のMDプリンタの原理について、簡単にではありますがご紹介させていただきました。
http://atbmodels.exblog.jp/3687555/
この投稿に画像を追加しました。通常のカラー印刷をかけた場合と、白黒原稿から単色印刷を繰り返して印刷した場合の差がお分かりいただけるかと思います。

その前のカラーチャートと、前回の「前段の話」をあわせてみていただきますと、逆に言えば「MDプリンタでドットレスで出せるカラーは限定される」ということもお分かりいただけると思います。出力できる色が限定されるのはプリンタとしては明らかに機能制約に思われるのですが、ただMDプリンタには他のプリンタには出来ない、そして模型向けデカール製作では欠かすことの出来ない「Only One」の機能があります。

それが「白」を「印刷」することができる点、それからメタリック色を印字できる点でしょう。

特に白は、インクジェットでは、ベースの紙が白であることを前提に白は印刷しないことで再現しているため、デカールのように透明なものの上に『白』が印字できると言うのはMDプリンタと同じ原理の沖電気のマイクロライン7050Cシリーズぐらいではないでしょうか。

聞くところでは、白とメタリックは液体インクでは固まりやすかったり、粒子が大きかったりするためにノズルに詰まりやすくなり、導入が難しいと言うような話を聞いたことがあります。その点乾式のインクリボンを転写するMDシリーズにとってはこの色再現は絶対的な強みであり、そして模型デカールには欠かすことの出来ない機能です。

以下はメーカーが推奨しない使用方法ですので、各自の責任で内容をお読み下さい。

そして、純正のインクリボンだけでなく、実はMDプリンタでは一部の同規格のワープロ用インクリボン、それから沖電気のマイクロラインシリーズ向けのインクリボンも、カートリッジに手を加えることで使用することが出来ます。このラインナップに、アルプス純正ではない「特色レッド」「特色グリーン」「特色ブルー」や、メタリックではない、下地を透過する「シルバー」や「ゴールド」のインクリボンが存在するため、これらも使用すれば、MDプリンタを使ったドットレス印刷で再現できる色は飛躍的に増加します。(先日のカラーチャートではこれらのカラーも使用しています)

得意な色、苦手な色がある点は先だって記したとおりですが、得意な色になりますと非常に微妙な色の違いもドットレスで再現することが可能です。
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この製作中の2台の東急バス5E、左右の車両で赤の色が違うことがお分かりいただけるかと思います。右の車は新製直後の鮮やかな赤を、左の車両は使い込まれた、若干退職が進んだ赤を再現して見た例ですが、同じ赤でも、掛け合わせるインクを変えることで、ここまで細かい再現が可能になるわけです。

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そしてこちらも製作中の南越後観光のRP80ですが、東急とはインクのかけ合わせを変えて、実車どおりより「朱色」によった赤を再現しています。また、側面の金文字も、東急バスではアルプス電気の「メタリックゴールド」を使って際立たせているのに対し、こちらの作例では白→黄色→ワープロ用ゴールド」と3色の印字を重ね、きらきらと輝きすぎない金を再現してみました。

いずれも原稿はすべて白黒で、印刷の際に使うインクを変えることで、こうした色再現をしています。MDプリンタはこれだけ繊細な再現が可能で、様々な可能性を秘めたプリンタであることがお分かりいただけるかと思います。

ただ、残念なことに現在発売されているMDプリンタはMD5500のみ、しかもメーカー直販のみと、購入に際し非常にハードルが高くなっています。さらに沖電気のマイクロライン7050Cも生産中止、ワープロにいたっては果たしてどの程度のユーザーがいるのやら・・・といった状況です。今後、こうしたサプライ品、とりわけ「命」ともいえるインクリボンがどの程度安定して供給されるのか、非常に不安は大きいものがあります。どちらにしても、「先の明るい」技術ではないのです。

個人的に思うのは、恐らくメーカー側ではこうした需要があることすら把握していないのではないか、ということ。これが一番の不安であり不満でもあるわけです。出来ることならメーカーさんに直談判して、このプリンタ技術がどれだけ優れていて、我々のホビーシーンに不可欠なものになっているのか、と言うことをお伝えしたいぐらいです。

最後の画像の車両の正面のエンブレム、これこそMDプリンタでなければ表現できない所だと思います。私の腕ではなくて、プリンタの性能のおかげで模型のレベルが格段に上がっているということ、このプリンタの性能がいかに秀逸な物であるか、と言うことを皆様にも分かっていただければ、非常に嬉しいです。

MDについては、今後も折を見て色々な話題を掲載したいと思います。
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# by atbmodels | 2005-11-07 00:07 | バスモデルテクニック
2005年 11月 04日
毒を喰らわば…越後交通小国車庫
本当に申し訳ありません。どのプロトタイプアルバムを開いても新潟だらけで・・・こうなったら毒を喰らわば皿、いや机の足まで~ぐらいのつもりで、諦めて新潟シリーズで行こうかと思います・・・

今日ご紹介するのは越後交通(越後柏崎観光バス)の小国車庫です。

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夜明け間近の小国車庫。静かな時間が流れます。車庫とは言うものの小型の車両が2台留め置かれているだけで、実質的には折り返し所の雰囲気。上屋はなく、画面では入っていませんが右側に小さな小屋というか、正装用具などを置く建物があるだけです。白熱灯の構内灯が庫内をかすかに照らし、非常によい雰囲気をかもし出しています。

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明るくなった時間に撮影した小国車庫。これは折り返し便が発車を待つシーンですが、本当にローカルバスの原風景のような、こじんまりとした上品な美しさを持つ風景でした。

こんなシーンであれば比較的ジオラマなどでも製作は容易かもしれません。箱庭のような美しい景色でしたので、是非「箱庭」を作ってみたいものですね。
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# by atbmodels | 2005-11-04 23:41 | ジオラマ参考資料
2005年 10月 31日
もうダメ・・・徹底的に新潟シリーズ停留所編
営業所に続いては新潟県の停留所の風景を2点ほど。まずは季節に合った画像をお送りします。
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新潟交通観光バスの津川営業所管内の広瀬停留所を遠望したシーン。この周辺ではかなり立派な折り返し設備になっています。ちなみにこの1枚は宿泊した施設(上川のみかぐら荘だったかと・・・)から撮影した1枚です。こんな風景を独り占めできる宿もなかなかないでしょう・・・

ちなみに画像に写っているバス、かの有名な!?第6弾で発売された東急バスのT711号車のその後の姿、新潟交通観光バスのH48号車。実車は惜しくもすでに姿を消してしまいましたがこの風景は変わっていないことでしょう。

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続いてこちらは新潟交通北エリアの府屋駅~雷の路線が通る杉平停留所。まさに地方のバスを飾るジオラマとしては最高のイメージではないでしょうか。ジオラマは作ったことがなくて。。。と言う方にも、シンプルでお勧めできそうな雰囲気です。

ということで、とにかく新潟県内のバスは魅惑のシーンがてんこ盛り。皆さんも是非ご訪問されてみてはいかがでしょうか。

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# by atbmodels | 2005-10-31 21:48 | ジオラマ参考資料
2005年 10月 31日
もうダメ・・・徹底的に新潟シリーズ
と標題の通り、新潟ネタばかりが続き本当に申し訳ないのですが、やはりどうしても皆さんにご紹介したいようなシーンが新潟のバスシーンには多すぎるもので・・・こうなったらご紹介したいものは全部ご紹介していきます。

まずは営業所を2題ほど。
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新潟交通グループでも北の果て、山北にある勝木営業所。実に新潟らしい営業所の要素を兼ね備えた建物です。

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関川にある下関営業所。米坂線沿いですね。比較的敷地はゆったりと広く、それなりに大きさのある営業所ですが本格的な工場設備はありません。

新潟のバスシーン、以前にご紹介した三川営業所だけではなく色々と魅力満載な訳ですが、とりあえず営業所シリーズということで。

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# by atbmodels | 2005-10-31 21:42 | ジオラマ参考資料
2005年 10月 28日
MDプリンタカラーチャートの前段のお話
先だって公開させていただいたMDプリンタカラーチャート、MDのヘビーユーザーの方にはとても響くものだったようで、嬉しく思うのですが、その反面、MDを所有していらっしゃる方でも、この「チャート」の根本的な「意味」のところから???と言う方もいらっしゃるようです。

そこで、今日は長くなりますが、チャートの前段の話題を記してみます。内容はMDプリンタの印刷原理的なものになります。

一般的に普及しているインクジェットプリンタは、各色の液状のインクを混ぜ合わせて射出することで色や濃淡を再現しています。それに対してこのMDプリンタは、基本3色(イエロー、マゼンダ、シアン)にブラックの4色のインクリボンを転写して色を再現します。この際、液状インクではインクの「量」で濃淡を再現するのに対し、リボンでは量を調節することは出来ないので、カラー印刷をするときMDは色の濃淡を「ドットの密度」で表現しています。濃い色ほどリボンをベタ塗りし、薄い色ほど点状に印刷して、見た目は濃度や色が違うように見せると言う原理です。比較的分かりやすいのはフルカラーでオレンジを印刷した場合で、いえろーのリボンが転写された後、薄い密度でマゼンダを乗せることで、オレンジに見える、という形です。

ところがこの印刷方法ですと、網点や斜線が出てきてしまい、これが小さい模型になればなるほど目立ってしまうのです。紙の大きな写真では分からないのですが、ドットのサイズは同じですので、対象が小さくなればなるほど、比較としてドットが大きく見えるのです。したがって150分の1スケールの模型に対しフルカラー印刷をしたデカールですと、(あくまで個人的な主観ですが)鑑賞に堪えうるモデル向けのデカールにはなりにくいのです。

これを解決する方法はただ1つです。ドットを出さないためには100%の濃度でリボンをデカールに印刷するしかありません。逆に言えば100%の濃度であれば、ドットは全くない塗装のような印刷が可能です。

で、100%の印刷をかけるためにはどうするか、原稿を白黒で製作するのです。白地に対して黒は濃度が100%になります。

でも、そうしたら印刷も白黒になってしまうとお思いになる方が多いかと思います。ここでアルプスMDの唯一かつ最大の魅力的機能である「単色印刷機能」と「ページ合成機能」が登場してくる訳です。ここでは分かりやすい例で、黄色い線を印刷したいとします。

白黒で作った原稿で、まず最初にプリンタのドライバソフトにある「特色印刷→単色印刷→特色ホワイト」を選択し、特色ホワイトのカートリッジを装着、カラーを作る下地になる白を印字します。

この場合は元データで黒の部分が白インク100%の濃度で印字されます。この原理をまず理解することは重要です。

でこれをしないとデカールを転写する下地の色が抜けてしまいます。(用はカラーインクリボンには透過性があるということです)そして同時に、ページ合成のタブをONにすることをお忘れなく。

で、続いて白を印刷したのと同じ白黒の原稿で、こんどはドライバソフトにある「特色印刷→単色印刷→紙用イエロー」を選択し、印刷をします。すると白で印刷された部分にぴったり重なる形でイエローのインクリボンが100%の濃度で印字されます。これでめでたく黄色い細い線をドットレスで印字できる、と言うことになります。この場合も元データで黒の部分が黄色インク100%の濃度で印字される、と言う原理です。

ここで、先ほどはさらっと記してしまったのですが、「カラーインクリボンには透過性がある」この性質を利用することになります。このことは、100%濃度で印刷をしても、下地の色は透けて表面の色に影響することになります。

先ほどの例で言えば、「白」の上に「黄色」を印字しているから黄色が「黄色」に見えるわけで、白ではなくシアン(水色)の上に黄色を同じ100%の濃度で印刷すると「緑」の色が出てきます。絵の具を混ぜるのとは若干ニュアンスが違うのですが、原理的には近いものがあります。

最初の方に「カラー印刷をするときMDは色の濃淡を「ドットの密度」で表現」すると記しました。それに対し、100%濃度の印刷を重ねていく場合、濃淡に関しては自由度がなくなります。自由に好きな色は出せなくなります。ある色のインクリボンの上にある色のリボンを重ねて印刷すると、出てくる色は必ず一定になります。ただ、インクの重ね方、重ねる回数によって、出てくる色は実に様々なのです。そこで、どの色のインクをどのように重ねた場合にどういった色が出るのか、ということを知るために、インクリボンを重ねに重ねてみた結果どんな色が出るのか、これを試したのが先日のカラーチャートと言うことになるわけです。

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上の画像は同じ事業者の赤帯をMDで出力したデカールで表現しているのですが、向かって左はここで説明した100%の濃度で印字を重ねて出した色、それに対し右は普通にフルカラー印刷をした時の色です。この手の色はカラー印刷してもあまり目立たないのですが、それでも拡大画像でご確認いただくと、カラー印刷をかけた右のデカールにはわずかに印刷の網点があることが確認できます。明らかに左の車の赤帯の方が塗装に近い印象に仕上がっていることがお分かりいただけるかと思います。

こうした印刷元データとMDプリンタの印字に関する「原理」と、インクリボンの「性質」、そしてページ合成、単色印刷という「機能」のすべてを利用し、ドットのない、塗装のようなシャープなデカールを製作するために製作したカラーチャート、たとえばこれをもっていれば、実車にチャートを当ててみることで、どのようなインクの重ね合わせをすると実車の色に近くなるか、と言うことも知ることだって可能になります。

本来はこうした内容は、画像をつけてご説明しないとよく分からないと思うのですが、画像の準備が出来ていないので、とりあえずテキストで記してみました。出来れば画像も追加していきたいと思います。

この話題は今後も折を見て追加していく予定です。不明な点などはメールやコメントをいただく形でご質問いただければと思います。分かる範囲でお答えしますので。。。
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# by atbmodels | 2005-10-28 00:16 | バスモデルテクニック
2005年 10月 14日
MDプリンターによるデカール印刷の色見本
同じ内容をこちらのブログにアップしたのですが、実は画像が小さいので、何をやったんだかよく分からないかな~と思いまして、こちらにも同じ内容をアップしておきます。

製作例でもほとんどのもので使っている「自作デカール」これはアルプス電気のMDプリンタで製作しているのですが、このプリンタ、ご存知の方ならお分かりでしょうが、カラー印刷をすると色の濃淡を「ドット」で表現するため、網点や斜線が出てきてしまい、これが小さい模型になればなるほど目立ってしまうので、フルカラー印刷をしたデカールですと、(あくまで個人的な主観ですが)鑑賞に堪えうるモデル向けのデカールにはなりにくいのです。

そこで、同プリンタの売りでもあり最大のメリットでもあり、そしてこれがなければデカール印刷が出来ない「ページ合成」という機能を使い、モノクロで作った原稿を様々なインクを重ね印刷をすることで、カラーを再現していくことになります。

ところが、この重ねて色を出していくという作業、どのような色が出てくるのか、経験をつまないとなかなか分からないのが実情。私の場合はさらにアルプス純正のインクリボンの他にも他社のリボンを改造して使ったりしているので話は非常に複雑です。

で、前からやろうやろうと思っていて、その手間を考えると問えもやる気にならなかったのが「重ね印刷で出る色の見本、一覧表」作りでした。でもそろそろこれがないと模型製作の効率も考えると限界であることと、どうしてもためしに色の出方を見てみたいものもあったので、本当に死ぬほど面倒だったのですが作ってみた次第です。

結局一枚のデカールに50回もの印刷をかけることになったのですが、これで色々なことが分かりました。結論はMDプリンタのポテンシャルは非常に高いということです。ただ、明らかに「強い色」と「再現できない色」があること(一般的には赤、濃い目のピンク、オレンジ系統、緑系統、青系統には非常に強いが、淡い色の再現は非常に困難であること)、下のインクと上に来るインクの順番によって、上に乗る色と乗らない色が非常にはっきりしていることなども分かり、非常に有意義でした。 (たとえば結果的に同じ色が出るにしても、マゼンダの上にシアンは乗らないけれどシアンの上にマゼンダは乗る、とか、OKIのインクカートリッジはアルプスの基本色とほとんど同じ使い方、色重ねができるのに対し、ワープロ用のインクリボンはワープロ用同士は色の重ね合わせが出来るものの、その他のリボンの色は上に乗らないとか・・・)

ただ、メーカー純正でないインクリボンを使い、メーカーでも到底想像していないと思われる使用方法なので、プリンタには非常に負担になる作業で、使用後のクリーニングは必須、という感じです。いずれにしてもこれで壊れてもメーカーには「推奨されない使用方法です」とさじを投げられること間違い無しなので、あくまで「自己責任」でやっていただければと思います。

この件はまた追ってサイトの方でも色々と記していきたいと思います。
画像を大きめに掲載しますので、ご参考になれば幸いです。

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ちなみに使ったインクは左から右に、同じく上から下にアルプスのマゼンダ、マゼンダ2回、シアン、シアン2回、イエロー、イエロー2回、OKIの特色レッド、同2回、シャープのレッド、同2回、東芝の特色レッド、同2回、OKIの特色グリーン、同2回、シャープのグリーン、同2回、OKIの特色ブルー、同2回、シャープのブルー、同2回、シャープのシルバー、同2回、シャープのゴールド、同2回です。

用はそれが三角表になっているようなイメージを持ってください。したがってたとえば一番左の上から5つ目はマゼンダをまず1回印刷後、シアンを2回印刷した際の色の例ということになります。

上下とも各ますに対し縦方向を先に印刷し、横方向をあとで印刷しています。また上半分は、縦方向の印刷後に全体に透明の光沢仕上げのインクを印刷後、横方向を印刷した例です。また、色がかすれているところが多々ありますが、その場所はその印刷順序だとインクがきれいに乗らない=実用に値しないことを表しています。こうして失敗してしまう例も知っておくことは重要ですね。。。

当然ながらディスプレーの色によって見え方が違いますので、あくまで参考程度にご覧下さい。
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# by atbmodels | 2005-10-14 00:10 | バスモデルテクニック
2005年 10月 10日
バスモデル製作は「目的」?「手段」?
こちらのブログは、ジオラマ製作や車体パーツのご紹介の他、バスモデル全般に関係するような管理人の独り言的内容なども、これまでも掲載しています。

今日の標題はちょっと?と思われる方もいらっしゃるでしょう。
普通、バスモデルを購入したり、改造して製作したり、という時には、そのモデルが好きだから、実車が好きだから、それを手元においておく、とか、好きだから、興味があるから、模型を制作するとか、模型そのものが最終的な「目的」であることが圧倒的に多いのではないでしょうか。
用は、「模型そのもの」を楽しむための模型、ということですね。

私自身も全くそうだったのですが、最近になってふと、そうではない模型に対する考え方もあるのかな~と思うようになりました。
それは模型を「実物のバスの記録手段として使う」ということです。
根本的にミニチュアというのは、すべて記録という要素を含むのではないかとも思うのですが、そうではなくて初めから「記録」を目的として模型製作をして見るというスタンスも有るような気がしてきたのです。

先日、趣味の先輩がたから、まさに宝と呼ぶにふさわしいような実車の写真を拝見させていただく機会に恵まれました。そこには、まさに私が幼児のころに乗ったことがある、でも記憶の片隅に存在するだけで、写真はおろか絵さえもない=目に見える形で何も記録を持っていいなかった、あこがれたバスの姿がありました。

その写真を見ることが出来ただけでももう食べすぎで吐き気がする!?ような感じではあったのですが、私の手元に、自らの手で、これからそれと同じ写真を撮影したりすることはもはや不可能であるのは言うまでもありません。実車もすでに廃車になってしまっています。

ただ、幸いその車の廃車直前の写真は撮っていました。したがって細部の状態も分かります。上述のように、他の方の写真ではありますが、当時の写真もあります。
そこで、この2つの情報をあわせ、自分の手で、幼い頃の憧れのバスを「記録」する方法があることに気づいたのです。「模型を作る」。

ちょっと前までは、この選択肢は恐らくありませんでした。作るとすればプラ板から全部フルスクラッチ、一から作るしかありませんでしたからそれは私の腕では到底不可能です。
ところが、ここ最近のバスモデルをめぐる大きな変化のうねりのなか、この「模型」という形の「記録」を作ることが非常に容易になったのです。模型であれば、色もあって、写真よりリアルな立体で、手元に実車の記録を残すことが出来る、これは大きなメリットです。

鉄道であれば、こうした発想はあまり出てこないでしょう。実車の写真は雑誌などで相当数入手できますから、手元に記録がある上での模型ということが多いでしょう。それに対しバスは、ちょっと前の記録ですら見つけることが困難であることは皆さんも痛感されていることでしょう。

残念ながら時間は戻ってくれません。バスにカメラを向けるという「文化」がなかった時代に戻れない以上、その時代の「記録不足」という状況は今後も続くでしょう。その穴を埋める1つの方法として「模型」をぜひ活用していきたいな~と思っています。

ただ、そこで「記録」である以上は実物に忠実でなければなりません。。。でも100%の再現はありえないわけで、「記録手段」として模型を見たり作ったりする場合は、その部分の穴埋めもできる限りしておく必要が出てきます。100%のものを作るのは本当に負担が大きいものです。でも100%の模型ではなく、80%の模型+20%の情報(文章など)という形でも、記録としては十分なのではないかと思います。情報で「実物とこの模型はここが異なる」という情報を模型とセットにしておけば、記録としてより正確なモノにすることができるのではないでしょうか。

バスの場合、記憶を頼りに模型を作るとその20%の情報ですら、掴むことが難しいこともあるでしょう。ですから、そんな時にはたとえば掲示板等を活用いただいて、自分で作られた模型を乗せていただき、「ここの部分の記憶があいまいでこのように作りましたが、実車は同だったかご存知の方いらっしゃいませんか?」という形で仲間に呼びかけてみてはいかがでしょうか。ネットをうまく使い、バスの模型と情報で「記録」を残していく、そんなバスモデルに対するスタンスも、今後はぜひ一般的になっていけばいいな~と思っています。

長くなり恐縮です。最後にご紹介するのは、私の幼い頃の憧れの車の最後のシーン。この車が新車で走っていた頃の姿を模型で再現してみようと、今改造をしている所だったりする訳です・・・
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# by atbmodels | 2005-10-10 01:16 | そのほかバス関連